発達障害はカレーがお好き?
嫁はカレーが好きです。ただの嗜好程度に考えていたのですが、そこには発達障害の特性に起因する、深い理由があったのでした。
今日はそんなお話です。
疲れたときにカレーを食べたがる
カレーが好きなんだぁ、と、はじめに感じたのは、彼女とまだお付き合いしている時のことです。
当時、彼女はブラック企業に勤めており、帰る時間も遅く、自炊はとてもできない状態でした。
そこで、

と聞くと、

と、よく答えたものでした。
カレーはカレーでも、ナンが美味しいカレー屋さん
よく行くカレー屋さんは、そのとき住んでいた都心の駅近の、本場インド人がやってるようなカレー屋さんでした。
バスマティライスを使ったビリヤニも好きでしたが、何より好きだったのは焼きたてのナンでした。
そのお店も、タンドール窯で焼きたてのナンを出してくれるお店でした。
疲れているときは食器を使いたくない

と聞くと、

そのまま手で食べれるから楽だもん。」
・・・目から鱗が落ちるような発言でした。
発達性協調運動障害
最近、彼女がカレーが好きだったこと、疲れているときに食器を使わず手で直接食べることが好きだった理由は、彼女の発達性協調運動障害に起因することではないか、との確信に至りました。
(前略)協調運動とは、諸種の別々の動作を1つにまとめる運動を言う。たとえば、縄跳びは手で縄を回しながら、タイミング良く飛ぶという協調運動であり、かなり高度な協調運動である。ラジオ体操も、手と足、右手と左手等の動きが別々のものを統一して行うので協調運動の一種と言える。他にも、ボールが片手で投げられないとか、ドリブル(まりつき)ができない、自転車に乗れない等の困難を示すことがある。また、楽器の演奏や図工での道具を使うこともこの範疇である。(後略)
例えば、箸でご飯を食べることを考えると、複数の指を用いて2本の棒を操り、口を適切に開けて、空間を把握して腕を動かし、指を動かして食べ物を開放してから、口を閉じる必要があります。
その点、ナンであれば、素手で掴んで直接口に入れれば良い訳ですから、別々の動作を1つにまとめる必要はありません。食べるために必要な動作が食器を使うよりも大変シンプルです。
一番難しいのはフォークとナイフ
嫁いわく、食器の難しい順に、
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フォーク+ナイフ > 箸 > フォーク > スプーン > 素手
となります。
そこで、フォークとナイフを用いなければいけない場合に、嫁がどのようにそれを回避したかと言うと、例えば、ハンバーグを食べる場合は、まず、ハンバーグを全て食べやすい大きさに切り分けます(嫁いわく、「米国式」なのだそうです)。フォークとナイフで毎回切り分けて食べる(嫁いわく、「英国式」なのだそうです)だと、難易度が高く、食事の味すらなくなるそうです。
そもそも他人と食事をするのが苦手
ほかにも、
- 聴覚過敏
- 予定が立たないことを極端に忌避する
- 複数の動作(話しながらご飯を食べること)を同時に行うことが苦手
などのアスペの特性もあり、そもそも他人と食事をすることが大変苦手なんだそう。

という言葉の裏にそんな深い理由があったことに気付くことができて、私はとても良かったと思っています。
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