発達障害の方に体調管理表のススメ

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 宇多ママです。

 私が就労移行支援事務所に通っていたときに学んだことで、今でも役に立っていることがあります。
 それが、体調管理表です。就労移行支援事務所では毎日日記のように体調管理表をつけていました。

発達障害の疲れは自覚しづらい


 発達障害の私は、朝起きた直後から疲れていることもあります。一方で、なんとなく疲れてる、と思っても、やらなければいけないことなどがあると、それを優先して、疲れていること自体を忘れてしまうこともあります。
 そして、最悪なパターンですと、疲れ果て、パニック発作の原因になることがあります。だいたいそういう時はパニック発作5分前程度で気づき、リカバリーはもう出来ない状況まで追い込まれています。チェックメイトは不可避です。

疲れを症状から見える化する

 感覚鈍麻で疲れを自覚出来ないというのは、発達障害の界隈ではよく聞く困難です。就労移行支援でも体調チェックシートを活用していた理由は多分、多くの発達障害社会生活を送る上で、まず自分の体調を自覚することは大きな課題だからでしょう。
 疲れているのか、疲れているとしたらどの程度なのか、ということを見える化します。その時に役に立つのは、(気付かないことが多いため)「疲れている」という体感よりも種々の症状として現れている「疲れ故の身体の異常」です。

私の疲れの例

 疲れの症状は、個人個人で違うと思います。ここでは、例として、私の場合の「疲れ故の身体の異常」を挙げてみます。

症状1.共感覚

 例えば、共感覚が挙げられます。
 共感覚は、いわば「記憶の暴走」であると、以前の記事でご紹介しました。

 疲れていると、記憶の暴走が起こり、共感覚が発生しやすくなります。文字を読んでいて色が自然と色が付いて見えるときは、

    私「あ、私、疲れているんだ。」

と思うことにしています。

症状2.カクテルパーティ効果が働かない

 疲れているときは、誰かと話していて、聞きそびれることが増えます。カクテルパーティ効果(選択的聴取:がやがやした中で特定の音を聞き分けること)が働かないことも理由として挙げられると思います。

症状3.頭の前部分が重くなりボーッとする


 個人的には「前頭葉がエラーを起こした」と呼んでいます。私の中ではこれが酷い時はもう、頭の働きが普段の半分以下になっている感じです。この状態で同時並行的に作業をしたり、頭を使ってなんらかの決断をしたり、うるさい環境にいたりすると、パニック発作が起きます。

体調を表にして管理する

 上記のような、「疲れ故の身体の異常」を意識しながら行動するだけで、自分の疲れを意識することができるのですが、これを表にして見える化すると、体調の良し悪しが一目で分かり、その日の自分の許容度が分かるようになります。

 具体的な表のフォーマットと入力例は次のような感じです。

日付

睡眠
(h)

好調:青信号

注意:黄信号

NG:赤信号

メモ

寝つきが良い

タスクが浮かぶ

平仮名で書く

文字に色が付く

聞き取れない

頭が重い

4/1

×

×

×

明け方に起きた

4/2

マイスリー1錠

4/3

×

×

×

×

×

リーゼ3錠

 自分の体調が良い時、悪い時の兆候を、良い時から順に並べ、日々チェック項目にチェック(○△×)を入れていきます。発達障害の方は疲れやすい方が多いので、睡眠時間も記入することが大切です。あとは薬などでしょうか。

タスク(作業量)の調整もできる

 特に役に立っているのは、体調の良し悪しで出る兆候を明文化しチェックすることで、その後もそれらの兆候で体調を見える化でき、自分のやるべき作業量を調整出来るようになった点です。

 例えば、

    私「黄信号の日は大きな音がするから掃除機かけられないけど、
     今日は青信号の日だから掃除をしよう!」

    私「今日は赤信号だから最低限、娘氏の世話だけにしておこう。」

など、タスクの管理にも役立てています。

表は見直していく

 表を最初から作り上げることはないと思います。
 この表を最初に作成する時は順番が前後したり、黄色信号だと思っていた項目が赤信号だったりということはまま起こります。ですので、最初は叩き台のつもりで作成することが肝要です。

自分だけのタスクなら対応できる

 実際のところ、自分以外の、娘氏や旦那が絡んでいるとなかなか思うようには行かず、それが最近の課題です。
 それでも、自分だけのタスクであれば、今回の表や、疲れの症状を知ることで、十分対応可能となっている気がします。

 皆さんもぜひやってみてください。

(嫁が疲れていたため、嫁の話を宇多パパが文字起こししてまとめました。)

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