一斉休校で出来る家庭学習ステップ2~東大文学部OGの視点
全国の学校が一斉休校。親御さんも気もそぞろ。
そんな中で、新学期からの成績を上げるべく、時間があるなら何か勉強をして欲しいとか、そんな望みを持ってる親御さん、多そうだなぁと思います。
というわけで、前回に引き続き、1人の東大文学部OGとして、気楽に出来るステップを考えてみました。
→前回はこちら
勉強をする前段階として基礎的な力を具体的に鍛えましょう

よく聞く言葉ですが、

と尋ねても、

「漢字が苦手で・・・」
と、苦手な教科をあげることはできても、どうしてそういったことが苦手かというと、実際のところよく分かっていない親御さんも多いかと思います。
本当は、その前段階に苦手が隠れていることが多いです。
そこで、具体的に、
- 記憶力
- 集中力(短期)
- 語彙(ごい)力
- 注意力
- 判断力
- 計算力&集中力(長期)
などの基礎的な力を鍛えることから始めることはいかがでしょうか。
基礎的な力を鍛えるのにボードゲームを活用しましょう
そういった基礎的な力を鍛えるために、ボードゲームを利用するのはいかがでしょうか。
前回のマンガに続いて、今回はゲームと、遊んでばかりのようですが、ボードゲームは知育の面で侮れません。
ボードゲームは今若い人たちの間でとっても人気
ボードゲームは非電源ゲームとも呼ばれ、昔ながらでいうと将棋、オセロ、人生ゲームなどを指しますが、最近、若い人たちの間でとても人気で、都心だとどこの駅にも1つはボードゲームカフェ(店に設置のボードゲームを楽しみながらお茶ができるスペース)もありますね。
そんな、最近人気のボードゲームですが、子育てに活かす「#ボ育て」があったり、東大生がボードゲームを息抜き(→ゲームが勉強に役立ったと話す東大生・松丸亮吾が「これはダメ」というゲームとは? 〈AERA〉)にしていたり、学校や塾でもボードゲームを活用していたりと、案外勉強面にも影響してきます。
また、発達障害関係でも、療育の中でボードゲームが使われることがあるようです。→ゲームを発達障害の療育に使うって? 毎回満員の大人気セミナー「アナログゲーム療育講座」で何が行われているのか、主催者に聞いてみた
ボードゲームはコミュニケーションツールになります
もう1つ、昨今ボードゲームが人気の理由として、電子ゲームがもてはやされ外で遊ばなくなったり人とのコミュニケーションが不足しがちだった状況に対して、手軽にコミュニケーションができるツールとして非常に有用であることが挙げられると思います。
そのためか、児童館(リンクは前の記事)でもコミュニケーションツールとして取り入れられています。
ご家庭を考えると、普段は仕事やお付き合いで外出続きだったお父さんも、(お仕事によっては)毎日家にいざるを得ない状況です。これまで希薄だったかもしれない親子のコミュニケーションに対して、ボードゲームが親子の間を取り持ってくれる、有益なツールになると思います。
それぞれの基礎力別に、3つのボードゲームをご紹介します
ボードゲームの有用性をご理解いただいたところで、具体的な話に戻りたいと思います。
今回は、上述の基礎力のうち、記憶力、集中力、そして語彙力の3つを鍛えるボードゲームを3つ、ご紹介します。3つまとめてと言わず、苦手なジャンルだけ購入されるのもおすすめです。
ボードゲームカフェで試してみて、面白かったものを買うのもオススメですが、新型コロナの不安もありますので、youtubeなどで下見をされるなどしてから購入されるのも良いかも知れませんね。
ナンジャモンジャ(記憶力)
勉強といえば、まず思い浮かぶ能力は記憶力という人も多いかと思います。漢字やら理科、社会やら、学校だと暗記が必要なものは多いです。
ナンジャモンジャは、カードをめくって、初めて出たキャラクターには名前を付けて、出た事があるキャラクターは名前を呼んであげるいうゲームです。神経衰弱の変形版みたいな感じです。
覚えることに慣れてもらいましょう。
小さいお子さんでもとっても盛り上がるゲームですが、盛り上がり過ぎて声が大きくなりがちですので、声が出ても大丈夫な環境で遊んでくださいね。
ちなみに、商品には、シロとミドリの2種類がありますが、絵柄が違うだけで中身は変わりません。お好きな方をどうぞ。
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ドブル(集中力(短期))
次は集中力です。

なんて経験のある方は多いかと思います。
集中したらすぐ終わる事なのに、集中力が無いばかりに時間がかかってしまう。時間ばかり取られるし楽しくないから、勉強が嫌いになる。嫌いで避けていたら勉強が分からなくなる・・・こういったことは、集中力があったら避けられるかも知れません。
ドブルはどの2枚のカードを取っても1つだけ共通した絵柄があり、共通した絵柄を素早く見つけていくゲームです。
テンポ良く進んでいくので、一気に集中する必要があります。
Amazonのレビューで、

というものがありましたが、集中力を鍛えたことで勉強にも影響した好例だと思います。
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ワードバスケット(語彙力)
当たり前ですが、授業は言葉で成り立っています。語彙力がないと、言葉の意味が分からないのでついていけません。
例えば、小学1年で習う漢字に「村」がありますが、今どき「村」というものを知らない子供が居てもおかしくありません。言葉の意味が分からないのに、「村」という漢字だけ覚えられるでしょうか?
当然、学年が上がれば難しい言葉も増えますし、理科など専門用語に触れる機会も増えてきます。
ワードバスケットは、カードを使って、早い者勝ちでしりとりをするゲームです。言葉を沢山知っていると有利ですし、知らない言葉に触れる機会も増えます。お子さんがどれだけ語彙力があるのかの確認にも役立ちます。
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次回は、注意力、判断力、計算力+αを鍛えるボードゲームをご紹介します
長くなりそうなので、今回はこのへんで。
今回は分かりやすい能力の記憶力、集中力、語彙力を鍛えるボードゲームを紹介しました。
残りの
- 注意力
- 判断力
- 計算力&集中力(長期)
を鍛えるボードゲームについては、次回ご紹介させていただきます。お楽しみに!