(完結編)一斉休校で出来る家庭学習ステップ6~東大文学部OGの視点
新型コロナの影響で、全国の学校が一斉休校。そろそろお子さんも飽きる頃。そんな中で、新学期からの成績を上げるべく、時間があるなら何か勉強をして欲しいとか、そんな望みを持ってる親御さん、多そうだなぁと思います。
前回は、問題集を使った復習方法について解説していきました。
→ 前回はこちら
最終回の今回は、古文と英語の話をしたいと思います。
古文と英語は外国語
前回の国語は現代文でしたが、古文も国語の範囲です。ですが、現在使われていない言葉ですので、性質は外国語に近いです。
そこで、これらは一緒に説明したいと思います。
英語の勉強法
英語では速読英単語が読解練習として便利です。英文と対訳が見開きで並んでいる(そして重要単語は色がついている)ので、見比べながら読めて、分からないストレスなく読めます。また、単語ページは読解で出てきた単語が並んでいて、関連付けて覚えられます(私は読解練習と割り切り、単語帳として使ってませんでしたが)。
こちらは中学生向け、高校生向けがありますので、活用すると良いかと思います。純粋に英語を読む量が増えますので、単語帳なのに読解力が上がります。
速読英単語を当時中学生だった妹に渡したら、いきなり模試の英語の得点が15近く上がって驚いたのを覚えています。
(宇多パパ追記)
私も、速読英単語は25年位前に使いました。確か、速読英単語が初めて世に出たときだったと思います。
私は、単語帳兼読解力として使いました。単語帳は他に使う必要はないと思います。
私が必須だと思うのは、CDです。今はダウンロード販売もあるようです。
読解で本当に必要なのは、早さです。だらだら読むことは誰にでもできます。大学受験で必要なのは、スピードです。試験に慣れてくればその感覚も掴めて来ますが、それでは遅いと思います。スピードを掴むには、聞くのが一番です。聞くのに慣れたら、音読をオススメします。見聞き読みすると、記憶の定着が格段に上がります。そして、聞いたスピードで読みながら、同時に訳す。このテンポが肝要です。
大学受験であれば、入門編、必修編、上級編の3つがありますが、入門、必修まであれば東大は受かると嫁が言ってます(ぇ)し、私は上級編まで当時やりましたが、レベル感の違いにびっくりでした(当時、入門編はありませんでしたが)。そんなわけで、上級編は早慶上智とごく一部の語学系の大学でない限り不要(断言)と言うのが、夫婦の総意です。
古文の勉強法について
古文では角川のビギナーズクラシックスを活用していました。
ビギナーズクラシックスでは、原文と訳がほぼ1作品載っていますので、原文と訳を比べて読んでいくうちに、古文がスラスラ読めるようになりました。
古文は文法が嫌いで嫌いになる人が多い(私もですby宇多パパ)ですが、これだと文法よりも読解の実践ですので、文法アレルギーでも関係なく取り組めます。
ビギナーズクラシックスは本当にいろいろな作品があるのですが、その中から6つをオススメしたいと思います。
一言書評
- 徒然草
短いエッセイなので読みやすく、敬語がほぼないため、中学生からでも読めると思います。私は高1の春から読みはじめ、これがきっかけで古文が得意になったと思います。 - 枕草子
徒然草に対して、敬語のあるエッセイです。高2の冬、古文の授業で敬語が出てきて成績が下がったため、高3で買いました。文法のルールに頼らなくても、なんとなく敬語が分かるようになったのは心強かったです。(ほんのり百合要素もあります笑)
(歴史上の人物で女子会をやるなら、絶対彼女(清少納言)を呼びたい!と思えるほど、明るい毒舌家です笑) - 源氏物語
イジメあり、ロリコンあり、嫉妬あり、不倫あり・・・人間の業が詰まった作品です。勉強という名目でエロ作品に触れたいならオススメです。 - 平家物語
ロマン溢れる軍記物としてオススメです。エピソードが多数、歌舞伎・能など、メディアミックス作品になっています。
「どうぶつの森」とかのまったりゲームではなく、「戦国無双」などのようなゲームが好きな方にオススメします。 - 雨月物語
この中で一番地味かも知れません。江戸時代の怪談の短編集です。ちょっとBL風味もあるかも・・・
私は、浪人時代の夏に、風物を感じたくて買いました。当たりでした。某話で、薄っすらひんやりしました。 - おくのほそ道
読みやすく、中学生からでも読めそうな本としてチョイスしました(一般的に時代が下ると読みやすくなります)。韻文(俳句や和歌)の出てくる作品ですので、韻文対策として。
おわりに
これまで、6回にわたって、一斉休校で出来る家庭学習ステップシリーズを、(端くれではありますが)東大文学部OGの視点で書いてきました。
少しでも何かのお役に立てれば幸いです。
今回はこれで終わりとさせていただきますが、ご意見、ご要望等ありましたらこちらからお送りいただけると幸いです。
また、どこか別の形でお話しさせていただきたいと思います。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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